今回は子宮がんについて記載していきたいと思います

子宮がんには『子宮頚がん』、『子宮体がん』の2種類に大きく分かれます

この2つは、特徴がそれぞれ違ってきます

たとえば『妊娠した回数が多い人がなりやすい』のは『子宮頚がん』で、『妊娠したことがない方がなりやすい』のが『子宮体がん』です

2つの子宮がんの違いについて記載します

①子宮体がんと子宮頚がん

 
本体が「子宮体部」、入口の部分が「子宮頚部」になります

そして体部に発生するのが『子宮体がん』、頚部に発生するのが『子宮頚がん』になります

ちなみに、この「体がん」と「頚がん」、それぞれをとって顕微鏡で調べてみると、細胞の種類が違ってきます

体がんは大抵腺がん、頚がんは扁平上皮がんという種類のがんになります

乳がんと子宮体がんの原因は似ています

子宮体がんは、50~60歳の方に多く発症する、エストロゲン依存性のがんになります

エストロゲン(卵胞ホルモン)にさらされている期間が長いほどリスクが高くなります

月経周期の一時期にエストロゲンだけが高い状態の時があるので、『妊娠したことのない人』ほど発症のリスクが高くなります

さらに、乳がんのリスクも高くなります

もう一つ言いますと『肥満、糖尿病、高脂血症の人(血流が悪い方)』も危険率が上がります

ちなみに低容量ピル(エストロゲン+プロゲステロン)を飲むと発生率が下がるといわれているのは、こちらの子宮体がんになります

エストロゲンだけですと発生率が上がるのですが、プロゲステロン(黄体ホルモン)と一緒ならリスクが少し減ってきます

しかし、実際に子宮体がんと診断された人はエストロゲンが含まれているピルを飲まないほうがいいため、ご注意しましょう(※1992年 世界保健機関の報告による )

 
一昔前の日本人の女性の子宮がんは9割が『子宮頚がん』で圧倒的に多かったようです

最近では子宮体がんが増えているため、現在では7~8割くらいの割合になっているようです

発生にヒトパピローマウイルス(HPV)というイボをつくるウイルスの仲間が関係しているともいわれています

「早い時期に性交渉をはじめた」、「性交渉の回数が多い」、「出産数が多い」といったことで発生率が上がると言われています

2種類の子宮がんをまとめますと以下のことがいえると思います

・場所と組織で違いが決定されます

・子宮体がんはエストロゲンが原因で増加傾向にあります

・子宮頚がんはウイルスが関係しています

ちなみに、子宮頚がんも子宮体がんも少し、または、かなり進行するまで症状が現れないこともありますので、定期的に婦人科さんで検診を受けることをオススメします

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