中国漢方では現代医学とは違って、この病気にはこの薬といった病名処方は基本的にしません

生理不順だからホルモン剤やピルというわけではないんです!

一人ひとりの体質や症状、状態、季節、環境まで考えて薬を選んでいきます

この臨機応変な所が漢方の長所です

生理不順には、いくつかのタイプがあります

気血両虚タイプ

人間にとって必要なエネルギーと血液が不足している原料が足りないタイプ 不正出血、月に2回ほど生理が来る、生理の時の量が少ない、生理の期間が長すぎる、2~3か月に1回生理が来る、全然生理が来ない(少し酷い状態です)

この場合は、気血を補う漢方薬を中心に<使います

腎陽虚タイプ 

ホルモンは腎と密接な関係をもっていますこのうち、黄体ホルモンと関わりの深いものが腎陽です

冷え性で、体温が低い、高温期が短い、生理周期が遅れがち、暖めると体調はいいなどの症状が見受けられます

この場合は腎陽(下半身を温める)を補う漢方薬などを使います

気滞タイプ

ストレスが多く、イライラしたり、生理の前に胸やお腹が張ったり、ガスが多い方もいらっしゃいます

基礎体温はガタガタして乱れやすい状態になります

この場合は気滞を改善する(ストレスをはらす)漢方薬などを使います

瘀血タイプ

血液流れが悪くドロドロになっているタイプです 生理の色が黒っぽく、黒い塊が混じる方が多いです また、生理の時に、つるような痛み、刺すような痛みが出ます 酷い方は、子宮筋腫、チョコレートのう腫、子宮内膜症の原因になります

この場合は瘀血を綺麗にする(血の流れをサラサラにしていく)漢方薬などを用います

湿熱タイプ

普段から、色の濃い、臭いのあるオリモノが多く、痒みがある場合もあります 暑がりで、湿疹やおできなどが出来やすい方が多く見受けられます

この場合は清熱利湿作用のある(体の中に溜まった老廃物をだす)漢方薬などを使います

一人ひとり体質、症状が違いますので生理不順と言っても治し方、使用する物も変わってきます