今回は夜尿症について記載していきます

夜尿症(おねしょ)は、睡眠中に本人の意識なく、排尿をしてしまうことを言います

「夜尿症」と「おねしょ」は症状としては同じことですが、一般に、幼児の夜尿を「おねしょ」と言い、小学校入学以後の子供の夜尿を「夜尿症」と言われる事が多いです

実際は、あまり区別なく使われています

夜尿症(おねしょ)のある子の特徴

少し古いデータですが、幼児健康度調査報告では、夜尿のあるお子様は

* 2~3歳 51%
* 3~4歳  34.8%
* 4~5歳 25.1%
* 5~6歳 18.9%

この中で、毎日、夜尿が見られるお子様は

* 2~3歳 13.9%
* 3~4歳  5.8%
* 4~5歳 3.3%
* 5~6歳 2.6%

上のデータからも分かるように、たまに夜尿をしてしまう子供は多く、小学校に上がるぐらいまでは夜尿があっても心配はありません

6歳でもたまに夜尿をしてしまう子が6人に1人いるわけです

早く治さなくてはと焦りすぎないように、まずは夜尿について正しく知ることが大切になります

以下でわかりやすく解説しましょう

夜尿症(おねしょ)の原因

夜尿症の多くは病的なものではありません

大きな問題はなく、機能的なことだと考えられます

子供の場合、自律神経と尿を抑えるホルモン(抗利尿ホルモン)のバランスが悪いために起こりやすいのです

睡眠のリズムや精神的な要素も原因となりえます

また、夜尿症を伴う病的な原因としては、以下のものが考えられます

* てんかんや発達障害、他動症、脊髄の病気など

* 膀胱炎などの尿路感染症や腎炎など

* 糖尿病や利尿を抑えるホルモンの異常である尿崩症など

上記の病気が隠れていないか検査することは大切ですが、これらの病気がある場合、夜尿だけでは済みません

上記の病気の場合は、就寝中だけでなく、昼間でも尿が漏れてしまうこともあります

夜尿症の検査では、必ず、尿検査を行います

血尿、蛋白尿、糖尿、尿の比重などをチェックします

その後、血液検査や脳波の検査を行い、さらに、必要な場合は、造影剤などを使って腎臓から膀胱、尿管までの尿が通る経路を検査します

まずは検査で原因が分かれば、対処しやすくなります