ガン(癌)
漢方医学
漢方では基本的にガンは予防できます。ガンという物は普段生活している食生活に偏りがある場合や睡眠不足が続き生活リズムが乱れている、ストレスを溜め過ぎるなど、こういった事が長年積み重なり気付いたらガンができていた!というような事が多いというのが現実です。
一つの細胞が発見できる大きさ(1gぐらい)になるまで数年~十年ほどかかるため、その間に消滅させるチャンスはあります。その為、普段の規則正しい生活を送るという当たり前のことを当たり前にしているとガンはできにくくなります。漢方ではガンを特別な病気ではなく、出来るべくして自分で作ってしまっているわけです。
一人ひとりの症状、体質により効く薬は違ってきます。
良く店頭で「アガリクスは置いていますか?」とか「紅豆杉は効くの?」、「プロポリスはどうでしょうか?」「ローヤルゼリーを飲んでいますが大丈夫ですか?」「他にいい物はありませんか?」などの質問をされる方がいらっしゃいます。実際にアガリクスや紅豆杉などを服用して頂いて、ガンを克服された方も現実にいらっしゃると思います。
しかしガンの発生や進行の原因はとても複雑で、患者様の体質や症状も人それぞれ違います。また、発症部位、発病までの生活習慣も様々です。特に現代のガン患者の多くは現代医学のガン治療を受けることによって病状はより複雑です。つまりガンの状態、病状に対して、「アガリクス、紅豆杉、ローヤルゼリー、プロポリス」などが誰にも特効薬かというとそうではありません。
ですから漢方の基本原則に基づいて治療を行なっていきます。
漢方薬は
手術後の再発防止
早期発見により転移のないガンの場合は手術でガンの部分を摘出する事が多いです。ガンの摘出手術の後に体力の回復や再発防止には漢方薬が大いに効果があります。また、ガン細胞が1回でも発生した場合、体全体は他のガン細胞も発生しやすい傾向があります。このようなガンをつくりやすい体質の改善にも漢方薬は効果を発揮します。抗ガン剤や放射線の副作用防止
ガンの進行が進んでおり手術によりガン細胞の摘出が難しい場合
抗ガン剤や放射線治療を行います。抗ガン剤による副作用の防止や体力回復のために漢方薬を積極的に併用した方が効果は高いというデーターもあります。抗ガン剤や放射線治療のつらい副作用を軽減して治療に耐えられる体にする事で最後までガン治療を行う事ができるようにしていきます。特に吐き気や食欲の低下などのツライ症状も漢方薬と併用する事で改善される事が多いです。
虚弱体質や高年齢で摘出手術や抗ガン剤に耐えられない場合
元々体が弱い方や高年齢の方は基本的に免疫力が低下しやすく、他の病気を持っているケースもあるため手術や抗ガン剤などのガン細胞に対して攻撃的な治療に耐えられないケースがみられます。この様な場合は無理に手術や強い抗ガン剤を使うと体の負担が大きすぎる為体にやさしい漢方薬を使いながら生活の質を改善しながら延命す事とが多いようです。
末期ガンで現代医学では治る望みがない場合
末期ガンの場合は自然治癒力・免疫力を高める漢方薬をメインにした治療を行います。末期ガンで免疫力が低下している時に強い抗ガン剤を使う事で体にすごい負担がかかり免疫力も落ちるため、酷い副作用や感染症の原因にもなります。免疫力を上げていく事で人間の本来持っている自然治癒力が上がりガンの増殖を抑えてガンと共存する事も一つの方法です。仮に抗ガン剤を使う場合があったとしても使用量を少なくして漢方薬と併用することでガンの増殖が抑えられる事があります。
抗ガン効果のある物
中国医学ではガンの病位や病状によって「体のバランスを整えて免疫力を高めていく漢方薬」と「抗ガン効果のある漢方薬」を合わせて使う事で効き目がさらに良くなります。漢方薬の中には、ガンに対して特別な効果を期待できるものがあります。これらを「体質の傾き」を改善する漢方薬と服用することで、さらに効果を高める事が出来ます。
免疫力を高める物
ガン免疫を高めるためにはβ-グルカンなどの多糖類を多く含んだきのこ類が良いことが知られています。きのこには様々な種類があり使う部位も子実体(かさの部分)、菌糸体、胞子に分けられます。
きのこ製剤は腸から体内に吸収されて肝臓や胸腺、血管内の免疫細胞を刺激する作用があるといわれています。一般的にアガリクスなどの子実体を煎じても有効成分の多糖体は分子量が大きすぎて腸からはほとんど吸収されません。
一方、菌糸体や胞子を使った製剤は子実体と比べると腸から吸収されやすいため免疫を高める効果がよいといわれています。霊芝胞子はガンに対する免疫力の強化作用も優れており、他のきのこ製剤にないガン細胞の自死効果が注目されています。
ガン細胞を直接やつける物
この分野は現代医学の抗がん剤や放射線の効果の方が強いと考えられます。しかし、これらは免疫を低下させるだけではなく体の中で活性酸素を発生させてさらにガン細胞を作らせてしまう原因にもなっています。また、かなり重い副作用が問題となっております。漢方医学の一部の生薬にも直接の抗腫瘍作用(ガン細胞をやつける作用)がある事が知られております。
新しく血管を作らせないようにする物
ガン細胞は栄養を必要とするため、新しい血管を作って少しでも多くの栄養を摂取しようとします。血管新生を抑制することはガンの栄養源を断ち兵糧攻めにすることになります。
活性酸素を作らせないようにする物
活性酸素は細胞を酸化させ傷をつけ発ガンの原因の1つとなります。活性酸素はガン細胞の増殖を促進させリンパ球やマクロファージなどの免疫細胞を酸化させて免疫力を低下させます。これらのことより活性酸素を抑える事がガンの発生や悪化を防止する上で大切になります。血液の流れを良くする漢方薬の多くには活性酸素を抑える働きがあるため、血液がドロドロ状態のままですとガン細胞は血小板などにくっついて他の臓器に付着しやすくなり転移しやすくなります。
また血液がサラサラになると免疫細胞がガン細胞まで到達しやすくなるという効果もあります。血液の流れを良くする漢方薬は数多くあります。例えば冠元顆粒、積雪草、田七人参などがあります。
漢方医学ではバランスのとれた健康な状態から体質が悪い方へ傾いた時にガンのような大病が見つかる事が多くなります。ガン細胞は毎日つくられていますが毎日それをやつけてくれる免疫力があります。しかし、不規則な生活が続きますと免疫力の方が弱まってしまう結果、細胞レベルの大きなガンが見つかる場合が多いです。
体のバランスが崩れた場合
エネルギー不足の状態(免疫力、抵抗力の低下がみられます)
体の中に毒素が溜まっている状態
現代医学のガンの治療中や治療後にみられる体のバランスが崩れている状態(現代医学と漢方医学の長所を併用する方法)
そのため現代医学と漢方医学の長所を併用する方法をとっていくやり方をお勧めします。大きく分けると3つに分かれますが実際は1)~3)が入り混じっている事がほとんどです。
①エネルギー不足(免疫力、抵抗力の低下)
エネルギー不足になると病気と闘う自然治癒力が弱くなり免疫力、抵抗力も落ちてしまいます。この状態が続きますと邪気(体にとって悪い物)に対する適応能力が弱まるため病気にかかりやすくなります、また治りにくくなります。漢方医学には気・血・陰・陽があり、これらが不足した場合は気虚・血虚・陰虚・陽虚のどれかが長期間続きますと体のバランスが崩れてガンになりやすい体質になります。ガンが発生すると、その毒素によりエネルギーはますます損傷されるため、ガンの成長・転移・再発が繰り返されてしまいます。現代医学の治療方法でガン治療中や治療後にはさらにエネルギーの消耗が見られる事が多いです。
②体の中に毒素が溜まっている状態
漢方医学では体の外から侵入したガンの原因物質、あるいは体の中で発生する有害な物を実邪といいます。実邪には気滞・お血・痰湿・毒熱があり、これらが人体のエネルギー(免疫力、抵抗力)に影響を及ぼしています。現代医学のガン治療中や治療後にも有害物質である「実邪」が発生しやすくなります。
③現代医学のガンの治療中や治療後にみられる体のバランスが崩れている状態(現代医学と漢方医学の長所を併用する方法)
今現在、現代医学のガン治療は大きく分けて『手術療法』抗ガン剤を用いる『化学療法』、放射線によってガン細胞を破壊する『放射線療法』があります。これらの治療が原因で引き起こされる副作用もあります。
症状や体質に合わせて漢方を服用すれば、食欲不振、吐き気などの消化器系の症状の改善や化学療法や放射線治療後に見られる白血球、赤血球、血小板の減少、さらに放射線治療後の唾液や胃液の分泌が低下するといった副作用を軽減したり、治療によって失われた体力、免疫力を回復することができます。
また現代医学の治療を受ける前や治療中に漢方を併用することで、副作用を予防したり治療効果を高めることもできます。
個人的な意見ですがガンになることで生活習慣を改めて物事の考え方や人生観を変える時期かもしれません。今まで頑張りすぎて仕事中心だった生活から、家庭中心の生活に変えていく自分の好きな事をしてリラックスする時間をとる。
もちろんそれ以外にガンになった原因があれば改善していく必要があります。その原因の中には漢方薬で対処できる問題も勿論ありますが、すぐに治るような簡単な事ではありません。現実、色々な健康食品を試されている方もいらっしゃると思います。ガンの種類や場所、進行度合い、病院の治療方法などによって漢方薬や健康食品を使用する物も変わります。
どの病気にも言えることですが、これを飲めば必ず治るという様な物はありません。漢方治療では免疫力を上げたり、ガン細胞のみを攻撃して患者様の体に極力負担がかからない治療方法があります。また、抗がん剤の副作用を抑える物もあります。
食欲がない方はまず、食欲を出してしんどい症状をとる事を優先していきます。普段から注意して頂きたいガンになりにくい、ガンの進行を早めない方法を記載しておきます。
私の経験上、実際にガンが漢方薬で良くなり社会復帰された方もいらっしゃいます。一人で悩まずに話をするだけでもかなり違うと思います。是非、ご相談して下さい。
ガン予防、治療の10か条
①ストレスを溜め過ぎない(自分の好きな事をする時間を必ずとる)
②植物性の食べ物(野菜、果物等)を中心とした食事にして欧米化の肉類、油ものは控える
③軽い運動をして肥満にならないようにする
④酒、タバコ、刺激物、欧米食の摂り過ぎは控える
⑤食事は薄味の和食を中心にして塩分、焦げ、加工食品(食品添加物、残留農薬等)は控える
⑥鮮度のいい物を摂る様にする(古い物、腐った物、カビ毒などに注意)
⑦化学合成の薬の副作用、飲み過ぎに注意する
⑧自然に逆らわずに太陽と同じリズムに合わせて生きていく(朝は早く起き、夜も22時には寝る)
⑨いつも笑顔でいる(自己免疫が増えて癌細胞を自分でやつけてくれます)
⑩人間は一人では生きていけません、色々な方々に支えられているという感謝の気持ちを常に忘れない
私の経験上、実際にガンが漢方薬で良くなり社会復帰された方も多くいらっしゃいます。
一人で悩まずに話をするだけでもかなり違うと思いますのでぜひご相談下さい。
一人ひとり体質や症状が違いますので、その方に合った物をお勧めさせて頂いております。結果を焦らずに自分の作った病気と向き合いながら一緒に治していきましょう。