今回は採卵について記載していきます
体外受精、顕微授精を希望される方は卵胞が成熟したら、いよいよ採卵されると思います
卵子を体の外に取り出します
お腹の中に針を刺すので、手術を受けるときと同様の準備が必要になります
採れた卵子の数や質はその日のうちにわかります
経膣超音波で卵胞の成長(18mm前後)を確認したら、人工的に排卵を誘発するhCG注射をして、その約38時間後に採卵します
hCG注射を打つのは夜9~10時ごろ、採卵は翌々日の午前8~10時ごろというのが一般的な流れになります
採卵は内診台で行います
外陰部と膣内を洗浄した後、経膣超音波で卵巣と周囲の血管を確認しながら、膣壁から卵胞(卵子を包む袋)に直接針を刺し、卵胞液ごと卵子を吸引します
左右の卵巣から採卵しても計10分程度で済みます
痛みの感じ方には個人差があると思います
膣壁から打つ局所麻酔だけで平気な人も多いようですが、不安感が強い場合は静脈麻酔を希望される方がいいと思います
採卵後、膣壁からの出血を止めるため、膣内にガーゼを入れて安静にします
局所麻酔の場合は1時間程度、静脈麻酔は2時間が目安です
お腹の中に針を刺すだけなのですが、一様、手術になりますので前日の夜から飲食は禁止になります
事前に下剤で排便しておくように指示されると思います
注意!採卵がキャンセルになることがあります
理由としては
『卵巣刺激がうまくいかず卵子が成長しなかった場合』
『OHSSを回避するため』
の2つが多いです
『卵巣刺激の期間中に自然な排卵を抑制できなかった場合』
『hCG注射に卵巣が反応しなかった場合』
の時も取りやめになります
良い卵子を育てるには、漢方では補腎薬を使います
子宮にエネルギーを送り込んで子宮内年齢を若返らせていきます
実際にFSHの数値が70ほどあった方が10ほどに下がってきていらっしゃいます
卵巣機能が良くなっている事が分かります
実年齢は40代後半の方でも子宮年齢を若返らせていく事で充分妊娠するチャンスはできます
諦めなければ、うまくいくと思いますよ
閉経しない限り、可能性はあります