今回は2段階胚移植について記載します
2段階胚移植は、初期胚と胚盤胞を同じ周期に連続して移植する方法になります
良好な胚を移植しても着床しにくい人の妊娠率向上を目的としています
しかし、胚盤胞を含めた計3個の胚を移植するため、多胎妊娠のリスクが高まります
2段階胚移植では、体外受精や顕微授精でできた受精卵を、2日目の初期胚(4分割胚)の段階で、まず1~2個移植します
残りの受精卵は、引き続き培養して、胚盤胞に発育した段階で追加移植します
同じ治療周期に胚移植を2回行う理由は、先に移植した初期胚が、子宮内膜を妊娠に適した状態に整えてくれることで、次に移植する胚盤胞の着床率が上がると考えられるからです
この治療法が向くとされているのは、子宮内膜の問題で、通常の初期胚移植では着床しない人にが当されると思います
実際、通常の初期胚移植と比べて着床率、妊娠率が上昇したと報告されているようです
しかし、この妊娠率上昇の理由は、“2段階”という方法にあるのではなく、『胚盤胞』の着床率の良さが反映されたものという見方もあります
また、余剰胚を凍結して、子宮内膜が良い状態になるのを待って移植する方法でも、同じ効果を得ることは可能です
既に胚移植を行った子宮に、もう一度カテーテルを挿入するのでから、熟練した医師が行わないとかえって悪影響が出る恐れがあるという意見もあります
初期胚と胚盤胞を計3個移植した場合は、当然のことながら多胎妊娠の可能性も高まります
リスクを最小限にするためには、移植する胚の数を熟慮する必要があります
子宮内膜が薄かったり(10mm以下)、子宮内環境が悪い場合(冷えている状態、血流の悪い状態)の場合は良い結果になっていらっしゃらない方が多く見受けられます
この場合は自分の体質を変えてから、体外受精や顕微授精をしていくと成功率は良くなると思います
やみくもに、数打てば当たるという考えでは中々、赤ちゃんは授かりにくいと思います
体質を変えていく事で自然妊娠される方も多くいらっしゃいます