今回は不妊症の原因に関しては記載したいと思います

不妊の原因はひとりひとりちがいます

一般的には妊娠する過程の段階での何らかの障害があると考えられています

例えば

なぜか卵が成熟しなかったり、育っても卵巣から外に飛び出せなかったりするのを排卵障害、何が原因かは特定できなくても、卵が卵管にうまく取り込まれない場合をピックアップ障害、卵子も精子も一見異常ないのに受精できない場合を受精障害、卵管がうまく機能していないのを卵管障害、子宮内膜まで行っても着床しない場合は着床障害です

卵自体の問題もあります

卵の質が落ちていて赤ちゃんまでいけない卵、染色体異常がいっぱい発生することもあります

妊娠できないのはなぜか、どこが悪いのか、何が原因か、皆さんそういうことを気にされますが、検査はしても、検査の内容は“正常”で、仮に何か見つかっても、大もとの原因まで特定できないことがほとんどです

不妊治療全体でも、漠然と排卵障害が約3割、卵管障害が約3.5割というくらいで、それ以上、たとえば子宮内膜症が何%、何々が何%といった統計が出ていないのが現状です

まして原因が特定されて治療して、その結果妊娠に至ったというデータが病名ごとに出ているわけでもありません

何かひとつ原因のある人は他に複数の原因を抱えているいることも多いのです

西洋医学の治療はどうしても“木を見て森を見ず”の状態になりやすくなります

細かい局所を見る事は良いのですが、患者さんの全体の状態が見れていない状態の場合が多く見受けられます

このようなとき、体質を変えたり、自覚症状を改善していく事に対して有効なのが漢方療法です

漢方理論の基本概念は、全体を見ること病院の検査で木を見て、漢方療法で森を見ると西洋を東洋の双方の医学の良いところを活かせます

今の現代医学は細かい検査ができるというメリットがありますが、体質を変えていく事に対してはあまり向いているとは思えません

体質を変えていくには漢方薬の方が優れています

その為、現代医学と漢方医学のお互いの長所を利用していく事が、賢い患者様の治療方針だと思います