今回は不妊治療のご相談で卵管の詰まりのある方です

卵管の役割は子宮頸部から卵子と受精するため精子の通路としての働きと、精子と卵子が受精した受精卵を子宮に導く働きがあります

卵管は直径1mmほどの大きさしかありませんので、ちょっとしたことですぐに詰まりやすくなる場合があります

実際にそれが塞ってしまうと精子や受精卵が移動することはできません

卵管の閉塞(詰まり)には片側、または両側が詰まっている場合、卵管の通りが悪い場合があります

最近はクラミジアに感染して卵管炎を起し、癒着して卵管がつまる場合もあります

酷ければ腹腔鏡による手術卵管形成術(FT)の外科的手術が必要になります

原因は色々あります

腹部の手術をして癒着をしてしまった方、子宮内膜症によって2次的に癒着して卵管が詰まった方、原因はわからないが片方の通りが悪い方がいらっしゃいます

対策 その1

現代医学では子宮卵管造影検査と言って造影剤を子宮から卵管へ流してレントゲンで見る検査ですが、これは検査だけでなく治療的な意味合いもあるため有効です

これで軽い詰まりがとれる方もいらっしゃいます

しかし、これはやったけど全然改善が見られない方も多数いらっしゃいます

対策 その2

食事と漢方薬で自分に合った生薬を選んで体質を変えていく事です

(早い方で1~3か月でいい結果が出る方が多く見受けられます)

漢方医学では血流を良くしたり、気の巡りを良くしたり、体の中に溜まっている痰濁や痰湿、体の中の老廃物を綺麗に掃除することで卵管の詰まりは綺麗になっている方が多くいらっしゃいます

勿論、その結果、体外受精などしなくても自然妊娠して健康な赤ちゃんを産んで育てられている方もいらっしゃいます

一人ひとり原因や体質は違いますが

一般的には『血瘀(けつお)』、『血虚(けっきょ)』『痰濁(たんだく)、痰湿(たんしつ)』、『気虚(ききょ)』『気滞(きたい)』、『陽虚(ようきょ)』、『陰虚(いんきょ)』のどれかに当てはまる方が多いです

これは基礎体温表や検査結果、舌診(舌を見て体質を見る事)、自覚症状などにより、判断していきます

ほとんどの方が、色々な症状が入り混じっています

10人いれば10人とも違います

その為、いろんな生薬の組合せを必要とします

現代医学では病名が分かれば処方される薬はみんな同じという事は良く見受けられますが、漢方医学ではこういう事はあまり見受けられません

比較的、良く使う生薬としては

荊三棱、水姪、丹皮、元胡、川紅花、䗪虫などがありますが

症状が一人ひとり異なるため、他にも必要な生薬が出てくると思います

不妊専門の漢方相談薬局に相談して服用される事をお勧めします