『啓蟄(けいちつ)』について記載したいと思います
難しい字ですよね?どんな意味があるの?と思われる方もいらっしゃると思います
『啓蟄(けいちつ)』と言うのは、冬の間、土にこもっていた虫が春の到来を感じて地上に出てくる頃の事をいいます
春分を目前にして陽気も少しずつ出てきて桜のつぼみの大きく膨らんでくる時期になります
春は万物が生まれ育つ季節にもなります
体の新陳代謝も活発になり、冬に溜まった冷えや老廃物を発散させていく季節にもなります
中国医学では『春』は『肝』が弱りやすくなります
中国医学で言う『肝』は現代医学で言う『肝臓』そのものを指すのではなく、体全体の活動とかかわる役割を持っています
中国医学では、『肝』と言えば、『疎泄(そせつ)』、『臓血(ぞうけつ)』という意味があります
『疎泄』は『通じさせて発散、排泄する』という意味で新陳代謝に似ています
体全体を巡る気、血、水の流れがスムーズになり消化吸収、排泄を促して精神の安定や各臓器のサポートを行います
『臓血』は『全身に栄養を送る血液を貯蔵する』役割を意味します
現代医学の肝臓と同じように血液を溜めているプールの様なものと考えて頂いても良いと思います
春はこの肝が弱りやすくなる為、精神的にイライラしたり、起こりやすくなったり、気分が落ち込みやすくなる事があります
血圧が高くなったり、頭痛が酷くなったり、胃腸のトラブル、慢性疲労、生理不順、眩暈、手足の痺れ、視力低下などが起こりやすくなります
この場合は肝をシッカリさせていく物を使う事で改善されやすくなります
食生活では
緑黄色野菜(ニンジン、ピーマン、カボチャ)などの他に、玉ねぎ、菜の花、セロリ、せり、ふき、アサリ、ハマグリ、シジミ、海藻類、豚肉、豆腐、豆、豆乳、卵、柑橘系の果物などを積極的にとりましょう
勿論、漢方薬でも改善する物があります
ただし、ひとりひとり体質や自覚症状が違う為、誰にでも合うものがありません
色々試してもうまくいかない方は、是非、ご相談下さいね
相談して良かったと言われる事が多い事が私の薬局の特徴の一つです