今回はギフト法とジフト法について記載します
受精する前の精子と卵子を卵管の中に移植する方法をギフト法(GIFT)といいます
受精卵を卵管の中に移植する方法をジフト法(ZIFT)といいます
ギフト法(GIFT)では、体外受精法と同じように排卵誘発や採卵を行って得られた卵子を、精子とともに細いチューブで卵管の中に移植します
通常片方の卵管に卵子を2個ずつ移植していきます
ジフト法(ZIFT)では、体外受精法と同じようにして得られた受精卵を、卵管の中に移植します
卵管の中にカテーテルを挿入する方法として、子宮鏡を用いる方法と腹腔鏡を用いる方法があります
子宮鏡を用いる方法の場合、痛みを伴わず、短時間で終了し、麻酔を必要としません
腹腔鏡を用いる場合には、麻酔を行い腹腔鏡をお腹に挿入して移植を行います
この場合、所用時間は2時間ぐらいで、手術後は安静にして下さいね
ギフト法やジフト法の妊娠率は体外受精法よりもやや高くなります
4~8細胞期の受精卵にとっては、子宮の中よりも卵管の中の方が居心地が良いからです
子宮鏡を用いる方法での妊娠率はおよそ30%、腹腔鏡を用いる方法の妊娠率はおよそ50%と腹腔鏡を用いる方法の方が妊娠率が高まります
しかし、腹腔鏡を使う為、お腹に小切開を必要とします
えっ!?お腹を切るの?と驚かれる方もいらっしゃいますが、小さい傷ですから痕はあまり気にならない程度になります
今現在では実は2段階胚移植法の妊娠率の方がギフト法やジフト法の妊娠率よりもよくなってきている為、最近はギフト法やジフト法をお勧めするケースは少なくなっている傾向にあると思います